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とは言え距離が近いカレーは批判しにくい – ミウチメディア

2008年5月13日

長年インターネット上でコミュニケーションしていて感じることは地球の裏側にいる人でも、隣の部屋にいる人でもデスクトップ上では差異無くフラットに存在するわけですから、限りない距離感を取る事も、他人との距離感を短く取る事も可能な点です。

どちらにせよオフラインの世界のように、容姿や性別、年齢や声の大きさなどで優越を付けることなく平等にアプローチできるわけで、これは大変素晴らしい事でもあるわけです。

しかし、特に【物を作って売る】人にとっては、ここで想像力を働かせる必要が出てくるんだと思います。

どの程度の距離感を取るかなかなか難しい。

例えば相互に距離感を近くするアプローチでは身内化していくということがあるわけで、他の人との距離が短くなるということは、閉じたコミュニティが形成されやすい面があり、言ってみれば同人化していく傾向があるわけです。開かれているインターネットによって閉じて行く性質があるんですね。

困ったことにこの誘惑は非常に強いんです。

断っておきたいのですが、同じ趣味を持った人達や、同じ境遇の人同士のコミュニティは生きていく上でも色々な意味で大切ですし、同人的なコミュニティを非難しているわけでは決してありません。同じ趣味の人故にわかり合える事や有益な情報を得る事が多々あるの事も理解しているつもりです。

ですが、こと【物を作って売る】人にとって、この無意識の内に訪れる距離感の喪失は時として誤った方向に行ってしまう可能性が大いにあるんだと感じています。

前回同様、カレーを例にしますけど、一言で言えば【友達が作ったカレーって批判しにくいのだ】ということなんです。

食べる側は、そのカレーの味が余程マズく無い限り、普通は美味しいと言いますし、カレーそのもののクオリティが実は並であっても、身内意識が存在しているので、評価の上乗せが最初から自然とされているわけです。要するに馴れ合い状態に陥りやすい。

ここを勘違いしてしまうと、不健康になると思います。

もちろんこの食べてくれた人の感想というのは、悪気があるわけでもなく、純粋な感想を言ってくれているのですが、そこはそれ。参考意見として捉えるに止め、発信側は常に冷静な判断力でもってモードと周波数の切り替えできないとマズいんじゃないか。と、エラそうな事を言ってますが、これは自分自身への問いかけとして。

僕自身もジャンルとしてニッチな部類の音楽をやっているわけですが、だからこそ、せめて形だけでも外にコネクトしているぜ、という姿勢は崩したくないと思っています。

違うの土俵の人の目を常に意識しておかないと、気持ちが悪いんです。と同時に端からの悪意ある反応なんかにも過剰に反応しないよう、バランスを取らねばと。

これは何も物を作っている人だけの問題ではありません。

昨今よく見られるBlogやSNSでの日記が元で炎上というのも、元々は発信側、受け手側双方がこの距離の遠近感の疎通が取れてないことから起こってしまったケースが多いのではないかとも感じています。

もちろん僕自身にも起こりうることです。

なにはともあれ、どのような情報にも瞬時にアクセスできるようになった今、僕ら送り手受け手共に、益々冷静に判断する必要がありそうです。

ではまた